新・新潟コース
新潟競馬場がリニューアルされました。左回りになったことや、外回りの直線が約600Mとなったことなど。でもでも、やはり、直線のみの1000Mコースが目玉。心待ちにしていた1000M直線レース。このレースの印象や新・新潟競馬場についてなど、つらつらと書き綴ってみます。
開催1日目の第1レース。いきなり、1000M直線レースをもってくるところなぞ、JRAも気が利いてますな。とは言え、新潟に行けない、さらにグリーンチャンネルも見られない状況にある私にとっては、第6レースあたりに持ってきてもらえたら、TV神奈川で見れるのになぁ、JRAも気が利いてねぇなぁ、などと思ってしまったわけですが、重賞でもなんでもないレースを心待ちにするなんざ、初めての経験です。と、期待が多きかったからか、レース自身はあまり面白くなかったというか、大したことなかったというのが正直な印象です。9Rにも1000M直線レースが組まれていたのですが、やっぱり印象は変わりません。出走馬のレベルが高くないというのがありますが、それ以上に「1000メートル」という距離が問題ではないかと思います...
レースの前には、レース中の馬群についての議論があちこちで聞かれました。「内ラチと外ラチに分かれる」「一団に固まる」、主にはこの2つでしょうか。これは、ヨーロッパで行われる直線レースを見ての意見だと思いますが、見事、その予想は裏切られました。正解は、「そのまま」でした。つまり、ラチに寄らず、一団にもならず、陸上競技の短距離走のように、スタートしたままの横関係でレースが流れるのです。また、「騎手のかけひき」についても、あれこれ言われていました。「コーナーで抜いていた息をどこで抜くか」「どの部分で仕掛けるか」などでしょうか。でも、見た限りでは「かけひき」は無いように思えました。もちろん、「かけひき」はあるでしょうが、今までのレースに比べ、特別な「かけひき」は存在しないような感じでした、という意味です。まだ、数レースしか見ていない&一流馬のレースを見ていない、という状況なのでアレなのですが、どうも1000Mという距離のせいなのではないでしょうか。つまり、「ラチに寄せたいんだけど、その距離のロスを考えると寄せられない、1000Mしかないんだもん」「他の騎手の動向やレース展開などを考えているヒマがない、だって1000Mしかないんだもん。」という状況ではないのかなと。タイキシャトルが勝ったヨーロッパのレースも直線だけだったと思いますが、これは1600Mあったのですよね。だから、スタート後に馬群が固まり、いつどの馬がスパートするか、スリリングな展開となったわけです。私などは、このレースの印象が強かったせいで、直線だけのレース、それも日本競馬で実施されることへの興奮と期待が高まってしまったのです。でもでも、1000Mでは、同じような展開を望むのが無理ですね。実際、レースを見てからそう思いました。そういえば、1000Mのレースは、今までも面白くなかったですね。単調というか、展開に面白味がないというか。直線onlyとなったところでも、これは変わらなかったということでしょうか。せめて、あと200、1200Mあったなら、また違った展開になっていたと思うと、惜しくてたまりません。そうなれば、スプリンターズSを新潟に持っていってもよかったんじゃないかと。
外回りだと、直線が約600Mと、府中を上回る距離となったとことも大きな変更点。でも、直線というもの、長ければいいというものではないのですね。どうも、ダレる感じがします。私、東京でも少し長いと思っていたのです。興奮を持続させるには、中京や京都くらいが丁度いいじゃないでしょうか。中山、阪神だと短いですね。物足りない感じです。以上は、TVで見た印象です。実際、競馬場で見るのなら、府中が断然です。ゴール前からだと、遠すぎて、直線入り口が見えません。で、陽炎のように馬が現れる様は、なんとも言い表せない 光景です。ってぇことは、期待大ですね、新潟競馬場。実は、8月あたりに行こうと計画中なのです。一昨年、改修前にも行ったのですが、温泉&競馬というのも、なかなか贅沢なものです。月岡温泉に泊まったのですが、ここは競馬場への無料送迎バスが運行していて、かなりのお奨めです。チェックインの際、旅館のオバちゃんに「明日の朝、タクシーを呼びたいんですけど。」と言うと、「お客さん、競馬でしょ?だったら、送迎バスがあるよ。」と言われ、その存在を知りました。なんで、競馬だと分かったんだろう...
(2000.07.29追記) 先日、新潟日報賞が(新潟直線1000Mで)行われました。1600万下条件と、直線1000Mコースでは、過去最高条件です。で、そのレースですが、やっぱり変わらず、ツマらないものでした。絶好のスタートを決めたユーワファルコンが押し切り、押っつけながらも自力に勝るエイシンコジーンが2着。実力通りの決着ですが、そこにはレース展開を楽しむことができないという事実がありました。でもなぜか、実況や解説者は、この事実に対するコメントは控えているようです。私は今年、新潟に行こう考えています。もちろん、直線だけのレースを見にです。でも、そんな気も失せてしまうほど、このレースには魅力がありません。まるで、陸上の短距離走のように、レコードタイムが出るか否かという実況の姿勢も気になります。決して、陸上の短距離走がつまらないという気はありませんが、競馬の面白さは、タイムに依存しないということです。過去の名レースを見ても、必ずレコードが出ているわけでもありませんし、最強と呼ばれる馬が、必ずしもレコードホルダーというわけでもありません。競馬は、タイムトライアルでもなければ、スピードレースでもないわけです。他馬との掛け引き、位置どりや仕掛けのタイミングなど、「レース展開」が魅力なのです。新潟の直線レースには、圧倒的にこれが欠けていると思います。
みなさんは、正直言って、面白いと思いますか?