ファイヴァな生活(仮営業中)

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Palm天国へ

 念願のマシンを購入しました。単に安くなったから購入したとウワサもありますが、そのとおりです。


  1. アキアでファイヴァを購入してみよう
  2. メモリを増設してみよう
  3. BIOSのバージョンをアップしてみよう
  4. 「JRA PAT for Win95」で馬券を買ってみよう
  5. USBマウスを使ってみよう
  6. PalmPilotとシンクロさせてみよう
  7. Linuxをインストールしてみよう
  8. Linuxを活用してみよう
    番外編.ダイアルアップルータを構築してみよう


アキアでファイヴァを購入してみよう

 ファイヴァ値下げ。このニュースは衝撃とともに私の頭を駆けめぐり指まで届きWebにて注文ボタンを押させてしまった。な〜んてことはないけど、前から欲しいと思っていたのだ。そう思っていたにもかかわらず、買わなかったのは高いから、だった。だもんで、買わない理由がなくなってしまった。

■5月2日
アキアの注文フォームに記入。購入品は、カシオペアFIVA(バリューセット)。ファイバ本体に、CD-ROMドライブ、FDドライブ、ポトリがセットになったもの。500台限定らしい。支払い方法は、銀行振込とローンが選べる。ローンはメンドそうなので、銀行振込にする。そして「注文」ボタンを押す。その後しばらくすると、アキアの受付に送られた注文フォームの写しがメールにて届く。

■5月6日
アキアより振り込み先の指定が、メールにて届く。

金額 ・・・ \177,975

<請求明細>
カシオペアFIVA(バリューセット) \168,000
配送手数料 \1,500
消費税 \8,475
合計金額 \177,975

早速、振り込みに行く。

■5月12日
ペリカン便にて、ファイヴァ到着。

海外通販と違い、安心感がある。でもできれば、クレジットカードによる決済も可能だとありがたい。
 とにかく、ファイヴァな生活のスタートだ。(99.05.12)

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メモリを増設してみよう

 ファイヴァの標準メモリは32MBです。しかも、特殊な統合チップのせいか、OSに認識されるのは、3MB少ない、29MBです。Win98という重たいOSを動かすには、明らかに少ないメモリ量です。というわけかどうか分かりませんが、ファイヴァのパッケージには「32MB増設用メモリ(MPC-151RAM)」が同梱されています。去年いっぱいの限定キャンペーンだったようですが、今でも付いてくるようです。
 とにもかくにも、付けてみましょう。用意するものは、ファイヴァ本体、増設メモリ、小さめのプラスドライバ、の3点です。下ごしらえとして、ACアダプタを繋いでいる場合はハズします。また、バッテリーもハズしてしまいましょう。そして、ファイヴァ背面中央の蓋のネジをハズします。標準メモリの上に増設メモリ用のスロットがあるので、そこに増設メモリを差します。増設メモリを持つときは、手を金属につけるなりして静電気を逃がすことと、端子側に触れないようにします。で、メモリの向きに注意しながら差し込み、カチッとロックするまで倒し込みます。あとは蓋を戻し、ネジこみます。
 メモリが増えたかの確認をします。「設定」>「コントロールパネル」>「システム」で「情報」表示にします。するとすると、右下あたりに「xx.xMBのRAM」の表示が見えます。この「xx.x」の部分が、32(MB)+増設したメモリ量−3(MB)となっていれば成功です。私は32MB増設したので「61.0MBのRAM」となっていれば正解です。で、見てみると「29.0MBのRAM」...なんで?
 何度も繰り返してみますが、症状は変わりません。そこで「カシオペアファイバサポートセンター」とやらに電話してみます。

■カシオペアファイバサポートセンター
TEL:03-5334-4956
9:00〜12:00、13:00〜17:00(土日祝祭日を除く)

増設メモリが認識されないこと、その増設メモリを入れても動作自体には問題ないこと、何度やってもダメなこと、などを告げた。そしたら、増設メモリの問題なのか、本体スロットの問題なのか、切り分けがつかないので「カシオテクノ」に持ち込んでくれとの回答。「カシオテクノ」とやらの場所を聞いてみた。

■カシオテクノ・サービスステーション
秋葉原:03-5820-9871(月〜金、10:30〜19:00)
千葉中央:043-243-1087(月〜金、10:00〜17:00)

とりあえず、近場を教えてもらった。平日しかやってないのね...
 会社から近い、秋葉原に行ってみた。場所は、昭和通り口を降りる>横断歩道を渡る>左に曲がる>中国料理「黒龍」のところを右に曲がる>20Mくらい行く、すると右側に「カシオテクノ株式会社」がある。受付はそこの2F。よく銀行なんかにある順番待ちカードをとり、待っていると呼ばれた。早速、症状を話してファイヴァを渡す。しばらくすると、「メモリは異常ありません、本体のスロットがおかしいようです。お預かりして修理になりますがよろしいでしょうか?」との寂しい答え。で、修理に出すことにしたんだけど「万が一、ハードディスクが消去されてもよろしいでしょうか?」と聞かれてしまった。しょうがないんで「いいですけど、なるべくなら消さないでください。」と言ったら「ボードまわりなんで、心配ないと思いますが。」だと。でも、修理品お預かり票の備考欄を見ると、「データ消去OK(出来るだけ保護の事)」という、なんとも不安を誘う記述が...
 というわけで、到着から1週間足らず、わがファイヴァは入院することになりました。(99.05.20)

 ファイヴァが直ったとのことなので、早速取りに行ってきました。勤務先から直接行ったため、「修理品お預かり票」とやらを持っていかなかったのですが、身分証明などは一切行わずファイヴァを受け取れました(って、セキュリティは大丈夫か?カシオテクノ)。修理報告書を見ると、「現象内容」には「1.その他機能不良、2.総合点検」、「処理内容」には「基盤関係部品不良メイン基盤交換」とあります。早い話、マザーボードの交換ってことでしょう。おかげさまで「61.0MBのRAM」となりました。気になった点は、メモリ蓋のネジが緩んでたこと。それと、赤外線が使用不可になっていたこと。前者はドライバで解決、後者もドライバの削除→追加で解決、といきたかったのですが、赤外線はどうやっても使用不可のままです。私は、ファイヴァ←→Pilotのシンクロに赤外線を使用しているので、これは非常に困ります。で、結構後で気付いたのですが、BIOSのバージョンが下がってます。マザーボード交換を行ったので、これは納得です。でも「総合点検」とやらを行ったのであれば、BIOSのバージョンアップくらいやってくれても、とは思いますね。
 なんにしても、なが〜く長い、メモリ交換の終了です。(99.05.27)

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BIOSのバージョンをアップしてみよう

 マザーボードの交換に伴い、BIOSのバージョンがダウンしてしまいました。そんなわけで、最新版にバージョンアップしてみましょう。ファイヴァのサイトの「サポート情報」にBIOSバージョンアップのお知らせがあります。現在、最新のバージョンは 1.2.3Jです。同ページからダウンロードができます。(99.05.31)

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「JRA PAT for Win95」で馬券を買ってみよう

 ファイヴァを購入した理由の1つ。それが「どこでもWINS計画」だ。それを実現させるためのソフトが「JRA PAT for Win95」である。でもごらんの通り、Win95対応ソフトである。ファイヴァは Win98。まぁ、通常のソフトなら心配ないのだが、「JRA PAT for Win95」については違う。機種やモデムによっては動作しないのである。しかも、JRAが動作保証をしていない。もし、Win98で使用の場合は、自己責任で、ということになる。とは言っても、動いてしまえばこっちのものである。
 早速インストール。「JRA PAT for Win95」のメディアはFD。というわけで、ポトリとFDドライブを接続。あとは普通に入れてみる。ついでに、V1.01差分が出ているので、これも入れる。

 起動してみる。加入者番号とパスワードを入力すると、本日の投票要項を拾得するかと問われるので、はいと答える。すると通信が始まる。と、ここで気付いたが、通信設定をしていない。まぁ、どうせ失敗するだろうから、このままにしとこう。で、通信は失敗、せずに成功してしまう。な〜んだ、デフォルトで楽勝じゃん。いちお、「オプション」>「通信設定」を見てみる。「設定」は自動、「モデム」は内蔵モデムになっている。で、いちお「登録」ボタンを押して、設定を保存してみる。その後、再接続してみると、「ダイヤルしています」のままになってしまった。結局、そのままダンマリになってしまったので、Alt+Ctrl+Delで強制終了。う〜ん、インストール直後は繋がるけど、設定を保存してしまうとダメなのかな?で、手動設定をいろいろ試してみる。すると繋がった。でも、これだけでは「どこでもWINS計画」は不十分。携帯電話での接続も試してみた。

■通信パラメータ設定(「オプション」>「通信設定」)

モデム名 使用電話 通信パラメータ設定 通信速度 モデム選択 結果
内蔵モデム 一般電話 自動 - - NG
内蔵モデム 一般電話 手動 2400 2400bpsモデム(1) OK
DoCoMo D Card 96P1 NTT DoCoMo P156 自動 - - NG
DoCoMo D Card 96P1 NTT DoCoMo P156 手動 2400 9600bps以上モデム(1) OK

と、上記の結果となりました。通信したのは、「オッズ収得」「勝馬投票」です。「加入者登録」は行っていません。(既に登録してあるので)
 注意点としては、自動設定のまま通信してしまうと、Alt+Ctrl+Delで強制終了させなけばならなくなります。また、使用する携帯電話のキャリアにも注意が必要です。ごらんの通り DoCoMoはOKでしたが、J-PHONEはNG という報告がML上に挙がっています。
 その他、こちらの記事も参考になると思います。

 ここでは「私の環境にて通信できた」という結果のみで報告させていただきました。当然、すべての環境において、動作を確認したわけではありません。また、Win98、および携帯電話・PHSでの動作は、一切保証されておりません。これらの環境で使用する場合は、くれぐれも、自己責任でお願いします。(99.05.16)

 「計算機更新に伴う受付電話番号変更のお知らせ」というものが届いた。いちお、「JRA PAT for Win95」は設定変更なしということだが、繋がらなくなる可能性もあるらしい。で、早速試してみるとダメだった...
 ダメだったのは、NTT回線を使用する場合。携帯を使用する場合は、OKだった。お知らせに同封されていた「端末別加入者登録簡易ガイド」を参考に、ちょっち設定を変えてみた。「オプション」>「通信設定」で、「手動」をチェック後「設定」を選択。そして「7.補助コマンド」に以下を設定。

AT&F ATX3
AT&C1&D3&S1
AT+MS=2,0,2400,2400

上の2行は、もともと設定されているので、一番下の行を追加します。このATコマンドは、通信コマンドを 2400bpsに固定するものらしいです。追加したら、「OK」>「登録」で設定を保存します。これで、繋がるはずです。試してみましょう。(99.06.13)

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USBマウスを使ってみ よう

 ファイヴァのポインティングデバイスは、サムパッドと呼ばれるタッチパッドタイプのものです。サムパッドは液晶の右隣りについているのですが、ボタンは左側にあります。よって、両手を使わないと操作できません。また、サムパッド自体の操作性ですが、個人的には、扱いにくいものと思います。慣れたらどうかは分かりませんが、今現在ではそう思ってます。ゆえに、マウスを用意することとなります。
 PS2のI/Fはポトリには付いていますが、本体にはありません。必然的に、USBマウスが選択肢となります。ファイヴァのOSはWin98、USB機器の使用に関しては問題ないと思います。が、MLでの報告によると、BIOSをアップグレードしたら、今まで使っていたUSBマウスが使えなくなったそうです。ってぇことは、何でもよいわけではなく、ある程度動作確認のとれているものが安心でしょう。まず、マウスの物色です。ELECOMの「エッグマウス クラシコミニ USBバージョン(M-41UM)」というのが、形&サイズ的に気に入りました。早速、動作確認の確認(日本語おかしい?)です。ELECOMのサイトの「USBデバイス動作確認一覧〜Windows98」を見てみると、ファイヴァは特に問題なさそうです。というわけで、購入。
 ファイヴァ本体左のUSBポートに、マウスを接続します。すると、自動的にデバイスドライバのインストールが始まります。その後、リブート。ブート後、マウスの使用が可になります。当然、ファイヴァ稼働中の抜き差しもOKです。サムパッドとは比較にならないほどの操作性。まぁ当然ですが。携帯にも差し支えないサイズなので、当分の間はファイヴァのお供になるかと思います。(99.05.16)

 外に持ち出して使用したのですが、マウスを忘れてしまいました(早速かい)。そこで、USBマウスを借りることにしました。型番は忘れてしまったのですが、NEC製のホイール付きUSBマウスでした。ドライバのインストール、動作、ホイールでのスクロールなど、動作はばっちりでした。でも、1つだけ問題が。調子に乗ってホイールをグリグリ動かしていると、ファイヴァがストールしてしまいました。ストールというか、フリーズですね。画面が固まり、入力を一切受け付けなくなったのです。結局、ファイヴァ裏面のリセットボタンのお世話になりました。使用中のアプリは、IE5でした。
 なにが原因だったのでしょうか?本来、ファイヴァの画面描写速度はあまり早くなく、システムに結構負担を与えてるなぁ、という印象を持っていました。統合チップの宿命でしょうか。画面描写が頻繁に行われたため、システムに影響を与えたためのフリーズ、そう考えるの自然でしょうか、いえ、自然じゃないですね。よく分かりません。再現させようかとも思いましたが、気持ちのいいものではないので止めました。(99.05.19)

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PalmPilotとシンクロさせてみよう

 ファイヴァは Win98搭載機である。なので、PalmPilotの母艦にするのは容易だ。というわけで、やってみましょう。
 ファイヴァと PilotのI/Fは、シリアルポートと赤外線ポートの2種類。まずは、赤外線ポートを使用したシンクロ、通称IrSyncをやってみましょう。

 前提条件として、MyPilotはVAIO、および98ノートとのIrSyncは成功しています。ということは、Pilot側の設定は問題なくできているということです。ちなみに MyPilotには、3Com提供の赤外線ライブラリ、およびIrLink(最新版は v1.4ですが、v1.3を使用)を導入してあります。なお、IrLinkは必須ではありません。
 いよいよファイヴァの設定です。まずは、PalmDesktopをインストールします。最新版は v3.0.1 です。ここから入手できます(7Mbyte強あるので注意)。しかし、このままでは日本語が使えないため、日本語パッチをあてます。次に、赤外線ポートの設定に入ります。ありがたいことに、デフォルトの状態で赤外線が使用できます。HotSyncManagerを起動し「Setup」を開きます。「Local」タブの「SerialPort」を「COM4」にします。「Speed」は「As Fast As Possible」のままでOKです。これだけで「ピロリ〜」が聞けるはずです。(99.05.31)

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Linuxをインストールしてみよう

 ファイヴァの内蔵ディスクは 3.2GB。すべてが Windows領域に割当たっています。当然ですな。Linux(他のOSも)をインストールするには、この Windows領域を縮小し、Linux用の領域を確保しなければなりません。以前、VAIOに Linuxをインストールした際に「SYSTEM COMMANDER 4」というパーティションをいじるユーティリティソフトを購入したので、今回もそれを使用しましょう。しかし、このソフトをインストールしようとすると、エラーが出てしまいます。どうやら、ファイヴァのパーティション構成が特殊なため、このような現象が発生してしまうようです。
 ファイヴァのパーティションは、Windows領域とハイバネーション領域の2つで構成されています。これだけならいいのですが、この2つの領域の一部が重なっているのです。「System Commander 4」はインストールの際、このへんのチェックを行い、「パーティション構成が変でっせ」てな感じでエラーを出しているようです。では、どうすればよいのでしょう。
 まず、ハイバネーション領域を削除します。次に「System Commander 4」をインストールし、Windows領域を縮小します。しかし、このままではハイバネーションが不可になってしまうので、ハイバネーション領域を再度確保します。そして、空いた領域に Linuxをインストールします。

・ハイバネーション領域の削除

 いろいろな方法があるようですが、私は Windows標準の fdiskコマンドを使用しました。「Windowsの終了」>「MS-DOSモードで再起動する」でDOSモードにし、以下のように入力します。

c:\> fdisk
大容量ディスクのサポートを使用可能にしますか(Y/N).......? [Y]

 表示メッセージから「3.領域または論理 MS-DOS ドライブを削除」を選択。
 次の表示メッセージから「4.非 MS-DOS 領域を削除」を選択。
 以下のように、現在のパーティション構成が表示されます。

領域状態種類Mバイトシステム使用
1なしNon-DOS102なし3%
C:2APri-DOS3102FAT32100%

 1がハイバネーション領域、2が Windows領域です。迷わず、1を削除です。

どの非MS-DOS領域を削除しますか........? [1]
続けますか(Y/N).......? [Y]

 いちお、確認しましょう。表示メッセージから「4.領域情報を表示」を選択します。

領域状態種類Mバイトシステム使用
C:2APri-DOS3102FAT32100%

 上のような状態ならOKです。ESCキーを押しプロンプトが表示されたら、exitを入力します。すると、Windowsが再起動します。

(注意)BIOSのハイバネーション機能をOFFしてません。くれぐれも、ハイバネーションさせないように気を付けましょう!!

・Windows領域の縮小

 「SYSTEM COMMANDER 4」をインストールし、Windows領域を3102Mbyte→2048MByteに縮小します。Linux領域は、約1GByte使用予定です。

  

・ハイバネーション領域を再確保

 zvhddというコマンドを使用します。これは、ハイバネーション領域の削除や確保ができるコマンドらしいです。
 zvhddはリカバリCD-ROMの中にある Bootimg.bin をFDに展開したときに出てくるコマンドです。まず、Bootimg.bin をFDに展開しなければなりません。rawrite.exe というコマンドを使用するのですが、私は Vine Linuxのインストール媒体にあるものを使用しました。
 以下はDOSプロンプト上で入力します。rawrite.exeはc:\binに、Bootimg.bin はGドライブ上のCD-ROMに、1.44MBフォーマット済みのFDがAドライブ上にあるとして、

g:\> c:\bin\rawrite.exe -f bootimg.bin -d a [リターン]
Please insert a formatted diskette into drive A: and press -ENTER- : [リターン]

 これで、zvhdd.exeがFD上に存在するようになるはずです。
 いよいよ、ハイバネーション領域を再確保です。

a:\> zvhdd /c /partition

とすると、リブート後にはハイバネーション領域が復活します。
 念のため、パーティション情報を見てみると、実メモリ分だけ、ハイバネーション領域が確保されています。真ん中がフリーな領域、つまり Linux用のパーティションになります。

PartitionsizeFirstSectorEndCectorTotalSector
020516342013444201281
 98042013442007936 
3666209280137088  

 試しに、ハイバネーションさせてみましょう。(99.06.06)

・いよいよ Linuxをインストール

 ファイヴァでの動作確認がとれているディストリビューションとしては、「Vine Linux」と「Plamo Linux」があります。RedHatベースの「Vine Linux」が好みなので、こちらをインストールします。まず、インストール方法を決めます。

  1. local CD-ROM
  2. NFS
  3. Hard Drive
  4. Samba

ファイヴァ純正のCD−ROMドライブは使えません。認識しないのです。では、NFSかSambaですが、インストーラーが認識できるNICを持っていませんのでダメです。ということで、Hard Driveを選択します。これは、Windowsの領域にインストールファイルをあらかじめコピーしておき、インストール時にマウントするという方法です。Vine Linux 1.0ではサポートされていなかった(つまりインストールできなかった)のですが、1.1からはサポートされたようです。メディアは、Linux japan 99年8月号に付録のCD−ROMを使用します。

 まず、ファイヴァにポトリとFDドライブを繋ぎます。次にCD−ROMドライブを繋ぎます。これは、Vine LinuxのインストールイメージをHD(Win98領域)にコピーすることと、ブート用のFDを作成するためです。繋ぎ終わったら、通常通りWin98を起動します。Linuxだなんだといっても、最初は Windows(MS-DOS)の力を借りなければならないところが滑稽です...(^^;
 付録のCD−ROMをセットします。そして、"\Vine-1.1\i386\Vine"ディレクトリを、Cドライブ直下にコピーします。つまり、"\Vine-1.1\i386\Vine"の"Vine"が、"C:\Vine"となるようにします。少し、時間がかかります。コピーが終わったら、DOS窓を開き、以下のコマンドを入力します。

C:\> cd \Vine [リターン]
C:\> attrib -r RPMS [リターン]
C:\> rename RPMS rpms [リターン]
C:\> rename rpms RPMS [リターン]

 サポートディスクを作成します。ブートディスクと補助ディスクの2枚を作成します。作成用のBATファイルが用意されているので簡単です。まず、FDを2枚、1.44Mbyteにフォーマットしましょう。続いて、DOS窓を開き、FDをドライブにセットし、以下のコマンドを入力します。

g:\> cd \Vine-1.1\i386\images [リターン]
g:\> mkboot.bat [リターン]
Please insert a formatted diskette into drive A: and press -ENTER- : [リターン]

プロンプトが返ってきたら、ブートディスクの作成が終了です。FDを取り出し、もう1枚のFDをセットします。そして、以下のコマンドを入力します。

g:\> mksupp.bat [リターン]
Please insert a formatted diskette into drive A: and press -ENTER- : [リターン]

これで、補助ディスクの作成が終了です。
 サポートディスクの作成が終わったら、CD−ROMを取り出します。FDはブートディスクをセットしときましょう。そして、ファイヴァの電源をOFFします。電源OFFを確認したら、CD−ROMドライブをインターフェースカードごと、取り外します。
 いよいよ、Linuxを起動です。ブートデバイスの優先順序がFD→HDになっていることを確認します。なっていない場合は、BIOSの設定を変えましょう。先ほど作成したブートディスクがセットされていることを確認して、ファイヴァの電源をONにします。しばらく、画面にメッセージが出力され、"boot:"プロンプトが出力されたら、リターンキーを押します。

boot: [リターン]

自動的にセットアップが開始します。

 この先は、よくあるLinuxのインストールと変わりませんので、割愛させていただきます(横着だぁ)。注意点としては、途中、

Cannot open /tmp/rhimage/Vine/base/install13.tr: No such file or directory.
Installation will proceed in English.

というエラーメッセージが出ますが、気にせず進みます。どうやら、インストーラの言語に日本語を選ぶと、こうなるようです。
 コンポーネントの選択では「ノートPCツール」はマークしたほうがいいでしょう。また、liloのインストール先ですが "/dev/hda"(Master Boot Record)ではなく、"/dev/hda2"(Linux領域の先頭)にしてあります。これは、MBRに SYSTEM COMMANDER 4 のブートローダーがインストールされているので、liloとの衝突を避けるためです。ビデオチップは、とりあえず、vga16と svgaを選んでおきました。自動検出を行うとエラーとなりますので、スキップします。

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Linuxを活用してみよう

 とりあえず、インストールは無事、終了しました。しかし、これで満足してはいけません。十分活用できるまで育てていかなければ、インストールした意味はありません。というわけで、活用編、はじまりです。

  1. APM機能

     APMとは Advanced Power Management の略で、はやい話、電源管理とかそういうものです(ホントは解ってないだろ)。具体的にいうと、サスペンドやレジュームしたり、バッテリー監視したり、shutdownした後に電源を切ったりとか、そういう機能のことです。これはカーネル組み込みの機能のため、カーネルの再構築が必要です。ただし、ハードウェアとの相性が大切なようでして、ファイヴァにおいて使用できる保証はありません。まぁ、とりあえずやってみましょう。
     root(スーパーユーザ)でログインし、カーネルソースのディレクトリに移動します。

    # cd /usr/src/linux [リターン]

    ここで、

    # make menuconfig [リターン]

    と入力し、カーネルパラメータを変更するのですが、とりあえず、APM関連の部分の設定例を抜粋します。

    *** Character Device ***
    [*] Advanced Power Management BIOS support
    [ ] Ignore USER SUSPEND
    [ ] Enable PM at boot time
    [ ] Make CPU Idle calls when idle
    [ ] Enable console blanking using APM
    [*] Power off on shutdown
    [ ] Ignore multiple suspend

     軽く説明しますと、上から、「APM機能の使用」「ユーザのサスペンド操作を無視する」「ブート時からAPM機能を使用可能にする」「カーネルがアイドル状態になるとCPUを節電する」「一定時間入力がない場合バックライトをOFFにする」「shutdown時に電源をOFFにする」「???」となっています。
     本パラメータ、およびその他のパラメータも、お使いの環境にあわせて変更することをお奨めします。ちなみに私は、SCSI関連やパラレルポートまわり、サウンド関連はばっさり削っております。なお、何でもかんでも入れていると、カーネルサイズが512Byteを超えて、カーネルの構築に失敗します。どうやら、カーネルサイズは1セクタを超えてはいけないようです(1セクタ=512Byte)。パラメータの設定が終わったら、Configファイルを保存し、makeしましょう。

    # make dep; make clean; make zlilo [リターン]

    約20分くらいかかりますので、放っておきます。プロンプトが返ってきたらmakeは終了です。うまくいってれば、/配下に新しいカーネルが出来上がってるはずです。

    # ls -l / vm* [リターン]
    -rw-r--r-- 1 root root 488340 Jul 25 18:03 /vmlinuz
    -rw-r--r-- 1 root root 488431 Jul 25 14:58 /vmlinuz.old

    "vmlinuz.old" というのは、以前のカーネルです。消してしまってもいいのですが、新たにmakeしたカーネルがパニックし、起動しなくなってしまった場合などには重宝します。とはいえ、今のままでは、以前のカーネルでの起動はできません。これを可能なようにしておけば、今後のカーネル再構築が気軽に出来るというものです。私は Linuxのブートに liloを使用していますので、設定を紹介します。

    # vi /etc/lilo.conf [リターン]

    と入力し、編集します。以下、設定例です。

    boot = /dev/hda2 timeout = 50
    prompt
    # Linux bootable partition config begins
    image = /vmlinuz
    append="apm=on"
    root = /dev/hda2
    label = linux
    read-only # Non-UMSDOS filesystems should be mounted read-only for checking
    image = /vmlinuz.old
    root = /dev/hda2
    label = old
    read-only # Non-UMSDOS filesystems should be mounted read-only for checking
    # Linux bootable partition config ends

    編集が終わったらファイルを保存し、以下のコマンドを入力して設定を反映させます。エラーがでた場合は、lilo.confへの記述ミス等が考えられますので、もう一度見直してみましょう。

    # lilo [リターン]
    Added linux *
    Added old

    これで、以前のカーネルでも起動できるようになりました。方法は、マシン起動時に "lilo:"が表示された瞬間に "old"と入力するだけです。5秒間、なにも入力がないと、新しいカーネルで起動します。5秒という数値や、入力がない場合の起動カーネルなどは、前述した "lilo.conf"で自由に設定可能です。注意するのは「append="apm=on"」を必ず記述することです。これがないと、APM機能が使用できません。
     マシンをリブートします。

    # cd /; shutdown -r now [リターン]

    ほうっておけば、先ほど作成したカーネルで起動します。万が一、起動しなかった場合は、以前のカーネルで起動し、パラメータを見直して再makeしましょう。

     FIVA-MLなどの報告などでは、Linux(FreeBSDも含む)でハイバネーションした実績はないようです。また、これは自身の経験なのですが、サスペンドも不安定なようです。なので、shutdown後に電源断、という機能しか使っていません。ちなみに、

    # apm [リターン]
    AC on-line, battery status high: 98%

    というコマンドを入力してみると、ACアダプタの有無くらいは認識しているようです。
     APM機能はハードウェア依存が強いため、パラメータの組み合わせで、動作が変わります。いくつかの組み合わせを試してみて、個々に最適な設定を見つけましょう。中には、レジュームを試してシステムが破壊され、再インストールした人もいるみたいです。私も何度かストールさせていますが、システム破壊などはないですね。まぁ、そのくらいの覚悟でやったほうが、万一のときのダメージが少ないかもしれませんが...

  2. ネットワーク接続

     Linuxを使う上で、ネットワークは欠かせません。というか、ネットワーク上において、その能力を最大限に発揮できるといっても過言ではないでしょう。わたしが持っているLANカードは以下です。

    メーカー 名 称 備 考
    3Com Model 3CXE589ET 10Mbps LAN XJACK付きモデル
    I・O DATA PCLA/TE 10BASE-T  

     結論から言うと、2つとも問題なく使用できています。3Comのは XJACK というコネクタレスのもので、お勧めです。やはり、1つでも荷物が減らせるというのは、ありがたいです。欠点は高価なことでしょうか。T−ZONEで購入したのですが、8980円(税別)でした。その点、アイオーデータのは安価でした。ヨドバシカメラで、3980円(税別)でした。おっと、話が逸れてきたので戻しましょう。
     PCカードを使用するには、pcmciaというモジュールが必要です。Vine Linux 1.1 についてきたのは、3.0.9(現時点での最新版)ですが、なぜかこれだと、アイオーデータのLANカードを認識しません。正確に言うと、認識はするのですが、pingがとびません。ですので、3.0.7を使用しました。これだとOKです。不思議ですね。
     3.0.7は、Plamo Linux 1.4.3 の媒体に収録されていたので、ここからいただきました。これは、バイナリではなくソースなので、makeすることになります。
     pcmciaモジュールのソース pcmcia-cs-3.0.7.tar を展開します。まず、root(スーパーユーザ)でログインし、もとファイルが /tmp、展開先を /usr/src/modules として、

    # cd /usr/src/modules [リターン]
    # gzip -dc /tmp/pcmcia-cs-3.0.7.tar | tar xvf - [リターン]

    とすると、/usr/src/modules に pcmcia-cs-3.0.7 というディレクトリが作成され、その下にソースが展開されます。
     早速、makeしましょう。最初は、パラメータを指定します。

    # cd pcmcia-cs-3.0.7 [リターン]
    # make config [リターン]

    Linux PCMCIA Configuration Script

    The default responses for each question are correct for most users.
    Consult the PCMCIA-HOWTO for additional info about each option.

    Linux source directory [/usr/src/linux]: /usr/src/linux ← カーネルソースのディレクトリ

    The kernel source tree is version 2.0.36.
    The current kernel build date is Tue Mar 7 23:05:28 2000.

    Alternate target install directory []: ← リターンキーのみ
    Module install directory [/lib/modules/2.0.36]: /lib/modules/2.0.36 ← モジュールの格納ディレクトリ
    C compiler name [gcc]: ← リターンキーのみ
    Linker name [ld]: ← リターンキーのみ
    Compiler flags for debugging []: ← リターンキーのみ
    Build 'trusting' versions of card utilities (y/n) [n]: y ← y を入力
    Include 32-bit (CardBus) card support (y/n) [n]: n ← n を入力
    Experimental interrupt probe code (y/n) [n]: n ← n を入力

    The PCMCIA drivers need to be compiled to match the kernel they
    will be used with, or some or all of the modules may fail to load.
    If you are not sure what to do, please consult the PCMCIA-HOWTO.

    How would you like to set kernel-specific options?
    1 - Read from the currently running kernel
    2 - Read from the Linux source tree
    3 - Set each option by hand (experts only!)
    Enter option (1-3) [1]: 2 ← 2 を入力

     この後、パラパラとメッセージが表示され、プロンプトが返ってきます。32bitカードバス対応のPCカードを使用する場合は、"Include 32-bit (CardBus) card support"を"y"にしましょう。それ以外は、これでいいと思います。
     いよいよ、makeです。多少、時間がかかります。

    # make all [リターン]

     エラー等で途中で止まらなかったら成功です。インストールしましょう。

    # make install [リターン]

     無事、インストールが終了したら、一度リブートします。まぁリブートせずとも、"sh /etc/rc.d/init.d/pcmcia restart"とかやればいいような気もしますが...

    # cd /; shutdown -r now [リターン]

     マシンが起動したら、おもむろに、LANカードをスロットに挿入します。一瞬のうちに認識するはずです。確認してみましょう。

    # cardctl status [リターン]
    Socket 0:
    5V 16-bit PC Card
    function 0: [ready]

     というようなメッセージが表示されれば、LANカードを認識しています。もし、

    Socket 0:
    no card

    だった場合は、手順の抜けか、または認識できないLANカードの可能性があります。もう一度、手順を確認してみましょう。それでもダメな場合は、"/etc/pcmcia/config"あたりの編集で何とかなる場合があります。LANカードのマニュアルを見てみるとか、メーカーのサイトを見てみるとか、Webを検索してみるとか、いろいろしてみれば、思わぬヒントが見つかるかもしれません。ただ、一般的なLANカードであれば、たいがいは認識するはずです。最近では、「Turbo Linux OK!」というシールの付いたものが増えていますので、こちらなら安心でしょう。
     一度、LANカードを外します。以下のコマンドを入力して、

    # cardctl eject [リターン]
    # cardctl status [リターン]
    Socket 0:
    no card

    を確認したら、LANカードをスロットから抜き出します。
     続いて、ネットワーク設定を行います。"/etc/pcmcia"ディレクトリに、"network.opts"というファイルがありますので、こちらを編集します。

    # cd /etc/pcmcia [リターン]
    # vi network.opts [リターン]

     以下のパラメータを設定しましょう。

    # ↓これ、よく分からんのですので、ブランクでよいでしょう
    IF_PORT=""
    # ↓これもよく分からんのですので、ブランクでよいでしょう...(^^;
    BOOTP="n"
    # ↓DHCPを使用する場合は y
    DHCP="n"
    # ↓ファイヴァのIPアドレス、ここではクラスCのプライベートアドレスを使用します
    IPADDR="192.168.1.10"
    # ↓サブネットマスク、ここでは 24bitをネットワークアドレスとしています
    NETMASK="255.255.255.0"
    # ↓ネットワークアドレス
    NETWORK="192.168.1.0"
    # ↓ブロードキャストアドレス
    BROADCAST="192.168.1.255"
    # ↓ここではダイアルアップルータを指していますが、通常はブランクでよいでしょう
    GATEWAY="192.168.1.253"
    # ↓自身の所属するドメイン、ブランクでも構いません
    DOMAIN="localdomain"
    # ↓上記の"DOMAIN"とは排他指定になります。複数のドメインを検索したいときに書きます
    SEARCH=""
    # ↓DNSサーバのアドレスを優先順に書きます、ない場合はブランクでよいです
    DNS_1="202.219.63.254"
    DNS_2="202.219.63.253"
    DNS_3=""

    設定し終わったら、ファイルをセーブします。DNSを使用しない場合は、自身のアドレスを "/etc/hosts"ファイルに書き込みます。
     そして再び、LANカードをスロットに挿入します。そして、ネットワークパラメータを確認しましょう。

    # ifconfig [リターン]
    lo リンク方法:ローカルループバック
    inetアドレス:127.0.0.1 ブロードキャスト:127.255.255.255 マスク:255.0.0 .0
    UP BROADCAST LOOPBACK RUNNING MTU:3584 Metric:1
    RXパケット:465 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
    TXパケット:465 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
    衝突(Collisions):0

    eth0 リンク方法:イーサーネット ハードウェアアドレス 00:10:B5:41:16:4F
    inetアドレス:192.168.1.10 ブロードキャスト:192.168.1.255 マスク:255.255.255.0
    UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
    RXパケット:7005 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
    TXパケット:6493 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
    衝突(Collisions):0
    割り込み:3 ベースアドレス:0x300

     "eth0"のエントリーが表示されれば、ネットワーク設定はOKです。ネットワーク上にある、他のマシンへ対して pingをとばしてみましょう。

    # ping 192.168.1.253 [リターン]
    PING 192.168.1.253 (192.168.1.253): 56 data bytes
    64バイト応答 送信元 192.168.1.253: ICMP_Seq=0 TTL=64 時間=1.8ミリ秒
    64バイト応答 送信元 192.168.1.253: ICMP_Seq=1 TTL=64 時間=1.7ミリ秒
    64バイト応答 送信元 192.168.1.253: ICMP_Seq=2 TTL=64 時間=1.8ミリ秒

     以上でめでたく、ファイヴァがネットワーク上に誕生しました。

  3. samba

     sambaを導入すると、Windows上から、UNIXのファイルやプリンタを使用することができます。本来は、Windows NT Serverと同等の機能を提供するものらしいのですが、ここでは、エクスプローラ上にファイヴァを存在させてみましょう。

  4. Xウィンドウ

     サーバとしての運用ならともかく、クライアントとして使用する場合、Xウィンドウは必須ではないでしょうか。というか、無いと寂しいですね。また、Xクライアントには魅力的なモノが多いので、やっぱりXウィンドウは必要でしょう。とはいえ、Xウィンドウシステムはビデオチップに依存しますので、使用するPCのビデオチップが未対応だった場合、使いたくとも使えないのです。
     ご存じのとおり、ファイヴァのビデオチップは CylixMediaGXというクセの強い代物です。事実、つい最近まで未サポートでしたが、うれしいことに今ではサポートされています。

     Configの生成には、XF86Setupコマンドを用いるのが通常ですが、ファイヴァの場合、なぜか失敗してしまいます。なので、XF86Configファイルを直接修正しましょう。以下に、XF86Configファイルの一部を紹介しますので、参考にしてください。なお、XF86Configファイルの場所ですが、私は /etc/X11 の下に置きましたが、/etc 配下にあった場合はこちらが優先的に読まれるみたいです。ファイルを修正したのにうまくいかない場合、修正していないデフォルトのファイルが優先的に読まれているかもしれませんので、気をつけましょう。

    Section "Monitor"
    Identifier "LCD Panel 800x600"
    VendorName "CASIO"
    ModelName "CASSIOPEIA FIVA MPC-101M32"
    HorizSync 20-82
    VertRefresh 20-100
    ModeLine "800x600" 36 800 823 895 1023 600 601 603 625 +hsync +vsync
    EndSection

    Section "Device"
    Identifier "MPC-101M32"
    VendorName "Cyrix"
    BoardName "MediaGX"
    #VideoRam 2048
    EndSection

    Section "Screen"
    Driver "svga"
    Device "MPC-101M32"
    Monitor "LCD Panel 800x600"
    Subsection "Display"
    Depth 16
    Modes "800x600"
    ViewPort 0 0
    Virtual 801 600
    EndSubsection
    EndSection

     XF86Configファイルを修正したら、Xサーバを起動してみましょう。rootでログインし、以下のコマンドを入力します。

    # startx [リターン]

     もし、失敗するようでしたら、Xのリンク先を調べてください。

    # ls -l /usr/X11R6/bin/X [リターン]
    lrwxrwxrwx 1 root root 9 Jul 25 14:14 /usr/X11R6/bin/X -> XF86_SVGA

    と、SVGAに向いていればいいのですが、

    # ls -l /usr/X11R6/bin/X [リターン]
    lrwxrwxrwx 1 root root 9 Jul 25 14:14 /usr/X11R6/bin/X -> XF86_VGA16

    などと、他を指していたらダメです。リンクし直しましょう。

    # rm /usr/X11R6/bin/X [リターン]
    # ln -s /usr/X11R6/bin/XF86_SVGA /usr/X11R6/bin/X [リターン]
    # ls -l /usr/X11R6/bin/X [リターン]
    lrwxrwxrwx 1 root root 9 Jul 25 14:14 /usr/X11R6/bin/X -> XF86_SVGA

     余談ですが、わたし、これでハマってしまいました。何度も何度も、XF86Configファイルを修正したのにうまくいかない。当然ですな。SVGAのConfigで、VGAを動かしたんじゃ...
     Xのリンクは正常なのに失敗する。これは、XF86Configファイルが原因でしょう。いろいろ苦労しながら修正しましょう...(^^; 基本的には、前出の内容で大丈夫なはずですよ。

     毎回、startxコマンドを打つのが面倒であれば、マシンの起動時からXを立ち上げるように設定しましょう。/etc/inittab ファイル内の、runlevelを変更します。

    # vi /etc/inittab [リターン]

         :
         :

    # Default runlevel. The runlevels used by RHS are:
    # 0 - halt (Do NOT set initdefault to this)
    # 1 - Single user mode
    # 2 - Multiuser, without NFS (The same as 3, if you do not have networking)
    # 3 - Full multiuser mode
    # 4 - unused
    # 5 - X11
    # 6 - reboot (Do NOT set initdefault to this)
    #
    id:5:initdefault:
    ← 2フィールド目を"5"にする

         :
         :

    こうすれば、次回起動時から、ログマンが表示されるようになります。/etc/inittabファイルを編集する場合は、慎重にやりましょう。うかつにゴミ(コントロールコード等)などを残すと、Linuxが起動しなくなります。もちろん、編集前のバックアップはとっておいたほうがいいでしょう。

     ログマンの背景が寂しいので、わたしは壁紙を張り付けてます。以下の設定を参考にしてください。

    # cat /etc/X11/xdm/Xsetup_0 [リターン]
    #!/bin/sh
    # $XConsortium: Xsetup_0,v 1.3 93/09/28 14:30:31 gildea Exp $ /usr/X11R6/bin/xconsole -geometry 480x130-0-0 -daemon -notify -verbose -fn fixed -exitOnFail
    #/usr/X11R6/bin/xbanner
    #
    BitmapFile=/root/Bitmaps/7x-pen.jpg
    /usr/bin/X11/xv -root -quit $BitmapFile

  5. ダイアルアップ接続

     ネットワーク接続はできるものの、自宅などではやはりダイアルアップするしかありません。ファイヴァには内蔵モデムがありますので、もちろんこれを使用します。雑誌等を見ると、ファイヴァの内蔵モデムは、いわゆる Winモデムではないので、問題なく使用可能だそうです。ちなみに Winモデムとは、純粋なハードウェアモデムではなく、その大半の機能をソフトウェア=Windowsに任せているモデムのことです。当然、Windows上でしか動作しません。松下のレッツノートや、シャープのメビウスノートなどの内蔵モデムがこれにあたります。

     私は、DoCoMoの携帯接続カードも持っていますので、こちらも試してみました。

    モデム名 ポート 認識 備考
    内蔵モデム /dev/cua0 OK 特になし
    DoCoMo MOBILE DATA CARD 96P /dev/cua2 OK PCMCIA のバージョンは、3.0.7 。ポートは、/dev/modemにもリンクされる。

     PPP接続の実装系は数あるのですが、ここでは Vine Linux 標準の PPXPを使用します。root(スーパーユーザ)でログインし、コマンドラインより、以下を入力します。

    # ppxp [リターン]
    PPxP version 0.98112523
    interface: ul0
    ppxp> qdial [リターン]

    「クイックダイアルアップ」というメニューが表示されるので、それぞれ設定値を入力します。デバイス名(内蔵モデム)は"/dev/cua0"、その他はお使いの環境の設定値を入力します。入力が終わったら、ファイル名をつけて保存します。このファイルは、"/etc/ppxp/conf"配下に保存されます。設定の変更は、このファイルを直接いじります。ちなみにわたしのは、こんな感じです。

    source qdial
    set MODE active
    set AUTH.PASSWD HR-HachiC
    set LOG.FILE HR-HachiC.log
    set LINE /dev/cua0
    set SERIAL.MODEM generic
    set DIAL.LIST 0426600288
    set DIAL.TYPE Pulse
    set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS
    set IDLE.TIME 180
    set IP.VJ yes
    set IP.RESOLV yes

    では、電話をかけてみましょう。以下のコマンドを入力します。

    # ppxp <保存したファイル名> [リターン]
    PPxP version 0.98112523
    interface: ul0
    ppxp> connect [リターン]
    115200
    ## Welcome to Network World ##
    dial>

    "dial>"と出ている間はダイアル中です。しばらく待つと、一瞬、ログインプロンプトが表示された後、

    PPXP>

    と、"PPXP"の文字がすべて大文字になったら接続完了です。一つでも小文字だった場合は、接続が完全ではありません。設定等を見直しましょう。NetScapeを起動し、お気に入りのサイトが見れるはずです。接続を切りたい場合は、

    PPXP> disconnect [リターン]

    とします。ppxpコマンドを終了する場合は、

    PPXP> bye [リターン]

    とします。ただし、接続中の場合は、接続が維持されます。接続を切る&コマンド終了の場合は、

    PPXP> quit [リターン]

    とします。また、オンデマンド接続もできます。オンデマンド接続とは、外部ネットワークへの接続を検知、つまり、NetScapeかなんかでサイトを覗こうとすると、自動的にPPP接続を開始するという、ありがたい機能です。これを有効にするには、

    PPXP> auto on [リターン]

    とします。プロンプトが "ppxP"と、最後の "P"のみが大文字になったと思います。これで、接続待機となりました。NetScapeで、サイトの URLをたたいてみましょう。ほら、自動的に電話がかかったでしょ。これって結構、感動モノですな。いちいち、ppxpコマンドをたたくのがメンドい場合は、"/etc/rc.d/rc.local"ファイルの最下行あたりに、

    ppxp <保存したファイル名> -C auto on

    という1行を追加しましょう。ただし、電話が繋がりっぱなしになる可能性があるので注意しましょう。回避策としては、"/etc/ppxp/conf"配下の <保存したファイル名> の中の、"IDLE.TIME"に適当な秒数を設定します。これは、アクセスがなくなってから接続を切るまでの時間を設定できます。ここに、180秒とか設定しておくと安心です。さっきの例を参考にしてください。

  6. 今後の目標

     是非、早期実現を果たしたい事項です。

    ・USBマウスの使用
    ・PalmPilotとのIrSync

    上記を実現するには、カーネルを 2.2.x系へバージョンアップしなければなりません。つまり、USB機器と赤外線の使用は 2.2.x系からカーネルに取り込まれた機能なのです。
     いちお、試してみたのですが、モジュールの整合性がとれなくて、例えば、pcmciaなどは使えなくなってしまいます。このへんの知識は非常に乏しく、まだ時間がかかりそうな感じです。ただ単に、2.2.x系カーネルで起ち上げるだけなら簡単なのですが...

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