過去重賞ライブラリ
今週行われる重賞の過去を振り返ってみよう、というタイムリー企画。CDTVでやってる「なんとかライブラリ」からヒントを得た、というか、そのままパクったコーナーです。勝った負けたは関係なく、思い出に残るレースを厳選紹介!!
去年の有馬記念以来、1年ぶりのこのレースで、この年のクラシックを2着2着1着、その後も天皇賞・春、宝塚記念を勝ったビワハヤヒデを力でねじ伏せた。と同時に、自身の引退レースとなってしまう。すべての競馬の常識を覆してしまった馬、トウカイテイオーである。7冠馬を父にもち、デビュー以来、無敗にて2冠を制するも、故障で3冠目を不出走。故障明けのレースで圧倒的な勝利をおさめるも、世紀の対決となった天皇賞・春は、レース中の故障で惨敗する。復帰戦の天皇賞・秋は、驚異のハイペースに巻き込まれ、これも惨敗。しかし、続くジャパンカップでは、世界の強豪相手に完勝する。が、その後の有馬記念は、不完全な体調のため惨敗する。そして、1年後のこのレースで... |
ご存じ、秋のマイル王決定戦。だが、春のマイル王決定戦である安田記念とこのレースを連覇した馬は、意外と少ない。同年であれば、なおさら。ノースフライトは、春と秋のマイルを連覇した。美しい響きの名前を持った彼女は、そのスピードを身上としながらも、実に力強い走りを見せた。ライバルはサクラバクシンオー。距離適性が異なるとはいえ、希代の名スプリンターを寄せつけなかった。マイルでは... |
岡潤一郎が落馬で亡くなってから、何年たったのでしょうか。思えば、このレースが初のG1勝ちだったのです。シスタートウショウ、イソノルーブルといった春の主役に代わって出てきたのが、リンデンリリー。名前がいいですよね。ちなみに馬主は、私の名字と一緒です。それはおいといて、トライアルであるローズSを圧勝し、1番人気に支持された同馬。若い岡にはキツいかなぁ、なんて思っていました。ところがところが、トライアル同様、圧勝劇を演じました。ただ残念なことに、ゴール後故障を発生したリンデンリリーは、このレースを最後に引退しました。そして、その数年後...(2000.11.7) |
ツインターボがいてダイタクヘリオスがいた。驚異のハイペースとなったこのレース。1番人気トウカイテイオーをはじめ、有力馬はみんな先行。そして直線、先頭にたったダイタクヘリオスにトウカイテイオーが並び、そして交わす。が、そこまで。ハイペースが堪えたのか、伸び脚を欠いてゆく。それに代わって抜け出してきたのが、レッツゴーターキン、ムービースター。ハイペースについて行けないのが幸いしたのか、脚をためる結果となった。そして、直線力つきてゆく有力馬たちを、後方から一気にゴボウ抜き。見た目にも鮮やかな勝ちっぷりであった。 |
わたしは一つ、確信していたことがあります。G1、特にクラシック競争を勝つ馬に珍名なし、と。だからこそ、トライアルを2連勝しても、その馬が勝つことなどあり得ない、と。しかし、そんな固定概念を、粉々にしてくれた馬がいました。その馬とは、マチカネフクキタル。マチカネワラウカドとセットで考案されたであろうその馬は、伝統ある菊花賞を勝ってしまったのです。それも、豪脚と呼ぶにふさわしい末脚で... |
3強が対決するレースは、かなり盛り上がります。2強では馬券に妙味がなくツマらないのですが、3強であれば別です。古くは、テンポイント・トウショウボーイ・グリーングラス、最近では、ナリタタイシン・ウイニングチケット・ビワハヤヒデ、テイエムオペラオー・アドマイヤベガ・ナリタトップロード。これら3強が揃ったレースでは、名勝負が繰り広げられ、その他の馬には、決して割り込ませなかったものです。この年のスプリンターズSも、そうなっていたはずです... |
「ブルボンは2400Mもつか?」が話題でした。2000Mを楽勝した馬が、たったの400M延びただけでダメ、っていうのもおかしなハナシです。わたしが思うに、「2000Mは長い」と皐月賞で無印にした予想家どもが、「次こそはダメだ」と意地になっていただけという気がします。さらに言えば、皐月賞の前走であるスプリングSで「1800Mは長い」と言った予想家どもが、さらに意地になっていたのではないでしょうか。
ブルボン=スプリンター説は、さまざまな要因が重なった上で導き出されたものでした。首の高い走法や、気性、スピードなどはもちろんですが、なんと言っても「血統」です。ただ、厳密な意味での「血統」ではなく、「父がマグニチュード」といった単純な理由からです。ブルボンが出る前、マグニチュードの代表産駒といえば「エルプス」です。ご存じ、桜花賞馬ですが、オークスでは大敗しています。実際に見たワケではないのですが、
明らかに距離が長かったようです。この「マグニチュード産駒=エルプス=短距離馬」という式が、「マグニチュード産駒=短距離馬=ブルボン」という答えを出したのです。なんと安直で、バカげたハナシでしょうか。まぁそんなこんなで、正統な血統論者をも巻き込み「ブルボンは2400Mもつか否か」があいさつがわりとなりました。結果は、2400Mを楽々逃げ切りました。また、負けはしましたが、3000Mの菊花賞でも好走しました。たしかに、走法や気性面ではスプリンターだったかもしれませんが、高い能力のおかげで、長距離もこなせたのでしょう。このとき、ブルボンを無印にし、トライバルチーフという極端な短距離血統を父母にもつナリタタイセイを本命にした予想家には死んで責任を取っていただきたい。 |
「追えば、地の果てまでも伸びそうだ」と名手が言えば、「天にも昇る脚ですよ」と天才が切り返す。どこまで行ってもこの2頭であろうと考えた。この馬だけは負けない、いや、負けるわけがないと本気で信じた。「皇帝の仔は帝王」、トウカイテイオーのことである。いやっ、若かったですね、この頃は。青いとも言いますか。だ〜いたいやねぇ、史上屈指のステイヤーに対し、初の長距離戦に骨折明けの2戦目。これで勝ったらバケモノでしょう。菊花賞でも経験してれば、いい勝負だったかもしれませんがね。「どうしても欲しい春の盾、どうしても渡せない春の盾」などと、大いにあおってくれましたね。結果はともかくとして、2強対決でこれだけ盛り上がったのは、後にも先にも、このレースしか記憶がありません。そういえば、この先日に尾崎豊が亡くなったんですよね。だから、武*豊*だ、なんて言ってた人もいました。(2000.05.08) |
優勝・ナリタタイシン。「皐月賞は速い馬が勝つ」という言葉通り、速い馬が勝ちました。そういう意味では、ウイニングチケットは「運のいい馬」となりますが、あながち的外れではないような気がします。ちなみに、菊花賞は「強い馬」が勝ちました。 |
優勝・シスタートウショウ。とはいえ、イソノルーブルのほうが、断然印象深い。「ガラスのシンデレラ」なんて、こっぱずかしいフレーズも生まれました。イソノルーブルの馬券を買ったファンが、JRAに対して裁判を起こす、なんていう動きも出ました。しかししかし、これが後のオークスへの伏線だったなんて、誰が想像できたでしょう。「競馬はロマン」派には、たまらない展開だったはず。このときばかりは、「競馬はロマン」派を羨ましく思ったものです。 |